■第5幕 本選ラウンド JINGI 一回戦





◆JINGI 一回戦 第1試合
Dimension Alchemist 「青赤ホリプパ・オン・ステージ!!〜アイドル進出への決意〜 CHIGIRI:細い葉の柳ムラナコ
HATW 「ドラグーン!大砲 CHIGIRI:マッシュ中本

『シュシュ』不在の本選デッキの中で、ホリプパ・オン・ステージを選んだ細い葉の柳ムラナコ。流氷から見事悪魔払いに成功することはできるのか。対するマッシュ中本は不死者を焼き払う八つの鎌首が重く圧し掛かる『バイオブラスター』搭載のドラゴンデッキ。
デッキのコンセプトに従い、『バイオブラスター』を期待しつつエネルギーに次々と『カオスヘッド・ドラゴン』『魔甲トレイン天龍』『大巨人ゴッドファーザー』ら大型ユニットを埋めていくマッシュ中本。『誕生の宴』プランからの『蜘蛛の巣をまとうフェアリー』とエネルギー加速も忘れない。次々とエネルギーゾーンに現れる大型に、早めの勝負を意識しだす細い葉の柳ムラナコ。まさに抜群のタイミングで『流氷の大陸』をプランゾーンからプレイする。エネルギーゾーンには大型。『流氷ライン』をにらむように『シララアン』と着々と場を整えるマッシュ中本は、『流氷の大陸』から踊り出る『金砂の魔女』を放置し『バイオブラスター』を待つ。待つ。待つ……。
その隙にちくちくとスマッシュを決める細い葉の柳ムラナコ。
ひたすら『バイオブラスター』を待ちつづけるマッシュ中本。
2点……3点……4点………。
いよいよ苦しくなったマッシュ中本は常にエネルギーを6残し、いつでも『バイオブラスター』を起動できるようにコントロールするも、手札にそれが無いことを察した細い葉の柳ムラナコは満を持して『決意のジェミニ』を流氷から呼び出した。
「こだわり過ぎだよ…マッシュ…。」
パワー8500に膨れ上がった砂塵の決意にマッシュ中本はYUIGONすら読めずに散り行くのみ。

試合後、裏返しに置かれた7枚のカードをめくるマッシュ。机をひと叩きし敗北を噛み締めたのだった……。


Dimension Alchemist 「青赤ホリプパ・オン・ステージ!!〜アイドル進出への決意〜」 CHIGIRI:細い葉の柳ムラナコ 二回戦進出
   


◆JINGI 一回戦 第2試合
クローバー 「はじめてのでぃめんしょんぜろ CHIGIRI:木谷会長
ゼロハウス 「ファム・ファタル〜逃れられぬ運命〜 CHIGIRI:南條女王陛下

プランからのユニット展開で相手を圧倒する戦法が得意な木谷会長の選んだデッキはクローバーからの作った白緑。ベストスタートと同じ構成ながら、なかなかどうして非常に練りこまれたデッキである。南條女王陛下が選んだのは黒単色のサキュバスデッキ。自他共に認める黒好きの女王陛下らしい選択といえよう。
試合開始といきたいその直前。ここで、ゼロハウスの用意したトラップが発動する。

  YUIGON 南條女王陛下
●対戦を始める前に
『パワー7000以上のユニットを弱体化させて溶かしたら私の勝ちで良いですよね?』
と尋ねる。

YUIGONに従い自身の持てる最大限の声力を遺憾なく発揮し、尋ねる南條女王陛下。
無論、断ることはできる。が、漢一匹代理人としてのプライドがぶしぶしと音を立ててくすぐられた木谷会長はこの条件を了承。前代未聞の「7000パワー マイナスデスマッチ」が急遽決定された。木谷会長は一歩、ゼロハウスの用意した「逃れられぬ運命」に足を踏み入れた。

試合巧者の木谷会長は序盤から順調に手札から小型ユニットを展開。南條女王陛下も『レディ・ラベンダー』をプレイし呼声効果を期待する。
五ターン目。なかなか攻めては来ないと踏んだ木谷会長は4エネルギー、パワー6000の誰もが認める優秀ユニット『象砲手バルカン』をプレイ。パワー6000であれば、例え溶かされたとしてもデスマッチのルールには引っかからない。
焦る南條女王陛下。その心の焦りが本来は手札に握って迎撃用に使うつもりの『レディ・リリー』を『ラベンダー』前進の移動スタックにあわせた呼声機動で、手札からバトルスクエアに置いてしまう。
それが、木谷会長の反撃の引き金だった。
『ラベンダー』からのスマッシュを受けるものの、返すターンで脆弱なサキュバスを『バルカン』が踏み潰す。あわれ踏み潰されたサキュバスは墓地へ。
口端がゆがむ南條女王陛下。
したためていた2枚目のYUIGONを発動させる。

  YUIGON 南條女王陛下
●サキュバスがやられた時
『私が死んでも代わりは居るもの・・・』と対戦相手微かに聞こえる程度に呟く。


ひらかれたYUIGON その遺志 聞き届けたり

呟く南條女王陛下。しかしそれがただの負け惜しみであることは火を見るよりも明らかだった。このデッキの特長とも言える『聖遺物保管庫』は種族を指定しその種族にのみマイナス効果を発生させるベース。しかしクローバーの用意した「はじめてのでぃめんしょんぜろ」はライカンスロープ、エンジェル、ワルキューレ、ハウンド、ゴーレム、ドリアード、キメラ、シードマン、バガーと様々な種族が入り乱れる多種族デッキ。そのまま押し切られ、ゼロハウスの用意したサキュバスの夢と共に南條女王陛下は敗れ去った。

自身思うようにデッキが回りきらずとも女王を下した木谷会長は優勝を確信するのだった。


クローバー 「はじめてのでぃめんしょんぜろ CHIGIRI:木谷会長 二回戦進出



◆JINGI 一回戦 第3試合
日吉確定組 「boseki風緑黒・万人向けVer CHIGIRI:過激ジョー百瀬
Capricious players 「無我の境地 CHIGIRI:中村夫人

予選ラウンドと同カード。ベストスタートデッキで中村夫人の後塵を拝した過激ジョー百瀬は手札無しでも戦える屈指の黒緑デッキでリベンジを誓う。迎え撃つのは創造神を倒す唯一の鍵と噂される中村夫人。KUMONOITOで敗者復活した勇者ジャッカル型 黒青緑の「無我の境地」で対峙する。

初期手札。早くも中村夫人から悲鳴が聞こえる。『欲望の連鎖』や『サイバー・チェイス』とズラリと並んだストラテジーが手札を埋める。序盤はまったくユニットを展開できず、エネルギーを加速しようにも、思ったように緑のエネルギーが貯まらない。プランに現れた『食物の連鎖』もダブルシンボルに阻まれ使い切れない。青のエネルギーは溜まるものの肝心な緑が引けず手間取る中村夫人。
過激ジョー百瀬は日吉確定組のYUIGONに従い、序盤は手札からの『バタフライマスター』で使用済みの『失恋の痛み』をエネルギーに増やし攻めの体制を整える。
中村夫人の回りの悪さを感づいてかプランからの『クレーターメーカー』を中央投下。続いて呼声『バンブーベイビー』を展開しエネルギーを使い切って優先権放棄。

ここで中村夫人がYUIGONの使用を宣言する。

  YUIGON 中村夫人
●相手がフルエネリリース状態で優先権放棄!
「こんなことでYUIGON見ているようじゃ『まだまだだね』」

ぴき…。訪れるCHIGIRIの不協和音。
次いでドローしたのはエネルギーとして喉から手が出るほど欲しい緑のカード『老衰遺伝子』

  YUIGON 中村夫人
●「老衰遺伝子」がプランゾーンに現れた。または手札にきた。
それはエネルギーに置いちゃいけねーな、いけねーよ

ぴき……。ぴきぴき……。迷う中村夫人。ぽろぽろとほころんでいくCHIGIRIの糸。

終盤に差し掛かり、展開していた『バタフライマスター』らを余裕を持って進軍させ決めにかかる過激ジョー百瀬。これ以上の進軍は命取りになると中村夫人は手札に握っていた『スパイク・ガールズ』にちらりと目をやる。

  YUIGON 中村夫人
●相手に同色3を含む8エネルギー以上残っている
この場合、8コスト以上のユニットを手札に持っている確率84%以上、
不用意にエネルギーを倒した場合のプレイする確率99%!
ここは動かない方が賢明だろう

過激ジョー百瀬のエネルギーは8。手札は1。ここは動かないのが賢明…。
だがしかし、これまでの度重なるCHIGIRIに刻まれた細かな傷が、中村夫人とCapricious playersとの信頼関係を確実に損ねていた。ここで倒さねば……。
中央エリアに陣取る『バタフライマスター』を手札の『スパイク・ガールズ』で潰しにかかる。
「スパイク・ガールズ 中央投下!」
過激ジョー百瀬の甘い声がその一撃に待ったをかける。
「では……中央投下にスタックして……」
過激ジョー百瀬の指が 緑2…無3… とエネルギーをフリーズする。
すべてを悟った中村夫人の耳には、過激ジョー百瀬の声はもはや届いてはいなかった。

「YOUMANOYUSYA…」


日吉確定組 「boseki風緑黒・万人向けVer」 CHIGIRI:過激ジョー百瀬 二回戦進出



◆JINGI 一回戦 第4試合
古本生活 Lycanthropes 「3色流氷893 CHIGIRI:スマッシュ布施
スパイク・ボーイズ 「鮫ドロー CHIGIRI:進藤ジャッジ

「負け続けるだけが、俺の人生と思うなよ・・・」とKOUSOU同門対決で敗れた古本生活Lycanthropesの「3色流氷893」を手にするスマッシュ布施。汚名返上なるか。対する進藤ジャッジはルール的にややこしいカードの多い「青」を中心に組まれたデッキの中からスパイク・ボーイズの「鮫ドロー」をチョイス。
互いに「青」のカードが命運を握る緊迫した試合運びが予想される。
序盤は互いに「キー」となる『バードマン・ソウル』を巡り激しいプラン合戦が開始される。順調にエネルギーを溜めつつ、『失恋の痛み』で進藤ジャッジを苦しめるスマッシュ布施。
「・・・今回の布施は一味も二味もちがう…。」
進藤ジャッジの対面に腰を落ち着けるスマッシュ布施の瞳は、ラジオリスナーを笑いに包んだえなりかずきでも、思い出に響く遠い日の夏の花火でも、小指をかしげる長州小力でもなかった。「小力」は「小力」でもスマッシュ布施のプランに現れるのは『小さくて大きな力』。一切オチのない隙の無い動きでついに『流氷の大陸』を張るスマッシュ布施。
他方序盤の手札補充に失敗し、まったくドローできないままに防戦一方となった進藤ジャッジ。『流氷の大陸』から現れる『ギガント・エイリアン』がスマッシュ布施の面目躍如とばかりに2点スマッシュを叩き込む。
集中力の切れ目か空腹を覚える進藤ジャッジはYUIGON使用を宣言。

  YUIGON 進藤ジャッジ
.●「お腹が空いた・・・」な時
腹が減っては戦はできぬ。お腹が減ったらコーヒーとミニドーナツを食べましょう。
安いし、シナジーも最高です。糖分を取れば、頭も冴え渡ります。
え?用意してないですか?そんな時は我慢で。大人は我慢する事も大切です。

ミスタードーナッツに走るスタッフ。
しかしドーナツを持ち帰った頃には時既に遅し。

自軍から一気に詰め寄る『時を歪める者シュレーゲル』に場を駆逐され、さらに『流氷』から登場する『バルカン』に大量スマッシュを叩き込まれ万事休す。

勝負の決した進藤ジャッジがYUIGONを開く。

  YUIGON 進藤ジャッジ
●「危機どころか負けました・・・」な時
「こんなデッキじゃ勝てないよ。」そう思った貴方。確かに一見弱そうです。
しかし、サークルメンバーのblog「ダイエット追放宣言」のこの記事を読んでみて下さい。
実はこんな使い方があったのです。
どんなカードも使いよう。奥が深いですね。

読み上げぐったりとうな垂れる進藤ジャッジ。
糖分補給も間に合わず進藤ジャッジの巨大鮫はその力を発揮することなく、ヘミングウェイ『老人と海』で食い散らかされた獲物のように流氷の海に飛散していった……。

コーヒーとドーナツのシナジーは生まれることの無い泡沫の夢…


古本生活 Lycanthropes 「3色流氷893」 CHIGIRI:スマッシュ布施 二回戦進出
     


◆JINGI 一回戦 第5試合
広島げんしけん 「Wrath of GodFather メルマガ 中の人
じぇが・じぇが 「トロンボー CHIGIRI:池っち店長

「……ホームページでデッキレシピを眺めた時に…こいつを使うような気がしてたよ…。」
ワレ陸に寄せられた魂のレシピの中で、その奇抜さで言えば群を抜くデッキ「トロンボー」を手に目尻を下げる池っち店長。
「こいつの特性は既に研究済みだ…勝ち筋もな……。」
研究済みといえば既に予選ラウンドでプリンス斉藤操る「トロンボー」に苦渋を舐めさせられたメルマガ中の人。
「戦い方を心得ているのはこっちも一緒だよ。俺は一度、そいつに殺られたんだ…」
予選ラウンド。ロスト・サムライを使いぎりぎりまで追い詰めたものの、カードを見間違えるという自らのプレイミスで敗れている。白手袋で隠された左の甲に深々と刻まれた「お仕置きだべ〜」の焼印がじりと疼く。その手には、こちらもデッキの強さはTOPレベルのランデスコントロールデッキの広島げんしけん「Wrath of GodFather」
大型で勝負を決めに掛るのか、それとも『大巨人コスモクエイク』でエネルギーを枯渇させるのか。

先ずは順当にクラウン・ナイトをエネルギーに。
戦いは最初のエネセットから始まっている…

勝負は、早くも三ターン目から動き出した。

『ボンガ・ボンガ』『クラウン・ナイト』とエネルギーに埋めた三ターン目。
池っち店長の手札からキーカード『レディ・ジェラシー』がエネルギーゾーンに置かれる。
「…まずはこの3体を揃える所からスタートや……!!」
どよめく記録係。3体揃ったエネルギーゾーンに目を奪われる。が、しかし、そこで不敵笑ったのがメルマガ中の人。
「…ふふ……ふははは!知っているさ!ああ知っているともさ!そうやってエネルギーゾーンに3体揃うことが大事なんだろう??」
中の人のエネルギーゾーンには無傷の緑2赤1のエネルギー。
手札に『大巨人クレーターメーカー』。
「…中央投下。」
予想をしていたとはいえ、ダメージはダメージ。
それを防ぐ手立ては……無いッ。
「……本気やな、中の人。サークル同士のお祭りに、手加減は不要…か…?」
「……勘違いしなさんな、池っち店長…。これは祭りじゃない……。それを言うなら血祭じゃ…!!」
一瞬の逡巡の末、黒のエネルギーである『レディ・ジェラシー』を墓地へ置く池っち店長。
この選択が、後の攻防の禍根となる…。

池っち店長のプレイングはどれも的確だった。事前に悟っていたこのデッキの勝ち筋。それは10枚しかない『レッドアイ・ナイト』で如何に効率よく攻めることができるか。その一点に尽きる。頭には『全軍突撃』で踏み荒らし『メガトンパンチ』でとどめを刺すイメージが浮かぶ。そのどちらをも活かすためにあえて黒のエネルギーを墓地に置く。
その選択は間違いではない。間違いではなかった。が、しかし…。

速攻気味に次々と『レッドアイ・ナイト』を送り込む池っち店長。一見無駄とも思えるプラン更新がまるで魔法のように10枚の原石を手元に引き寄せる。
呼び出した蛙でスマッシュを決めていくその姿はあたかも『児雷也豪傑譚』の主人公「児雷也」の如く…。

瞬く間に増えるスマッシュポイントに危険を感じる中の人。手札の『大巨人コスモクエイク』をエネルギーに埋め、自ら勝ち筋の一つを葬り去る。なりふり構ってはいられない。
なおも縦横無尽に暴れまわる蛙を止めたのは「カエルのゆうしゃ」ならぬ『妖魔の勇者』だった。
中央エリア進軍に対し、カウンターでエネルギー拘束をねらう。なんとか5点目のスマッシュを決めたものの、3エネルギーを拘束される池っち店長。
満を持して中の人の『妖魔の勇者』『バルカン』が動き出す。
池っち店長の背筋がぞくりと震える。プランからめくれる『呪われた手紙』『冥界の門』はことごとく出ない。黒エネルギーが無い。手札に黒を引かない…。
勝負は決した。潔く投了する池っち店長。
曰く
「……お前さんが、大巨人コスモクエイクをエネルギーに埋めたときに勝負は決まっていたよ……」

「……言っただろう?これは祭りじゃない。血祭だってね……」


広島げんしけん 「Wrath of GodFather メルマガ 中の人 二回戦進出



◆JINGI 一回戦 第6試合
黒猫連邦 「隠れ里の同好会 CHIGIRI:プリンス斉藤
CC団「ジェネシス with 試作型-心の悲鳴が聞こえるか!?CHIGIRI:創造神 中村聡

神光臨。
月刊ドラゴンマガジンにて好評連載中「ゼロの末裔」に登場するキャラクターたちで構成された見事なまでのストーリーデッキを使わないわけにはいくまいと、早々にデッキを選択した創造神 中村聡。対するは予選ラウンドで使用しその特性を十分に分かっている黒猫連邦「隠れ里の同好会」有するプリンス斉藤も気貴さだけは負けてはいない。
静かに、しかし、強かに、戦いの幕は開けた。
試合が動くのは五ターン目から。創造神の場には『ジェネシス・エンジェル』が現れる。正にCC団の要となるキーカード。彼女の心の悲鳴を聞いたその時から、このデッキは生まれたといっても過言ではない。
無論、中央にやってくる『ジェネシス・エンジェル』は十分に予想できた話。同じく自軍中央に『妖魔の剣士』を配置し様子をうかがう。
セオリーどおりに『ジェネシス・エンジェル』を中央に進軍させる創造神。しかしそれはプリンス斉藤の想像の範疇。手札からの『ケイオス・コマンド』を高らかに発動させる。不意に訪れた確定除去。ここで創造神はYUIGONの使用を提言する。

  YUIGON 創造神 中村聡
●ジェネシス・エンジェルの前に強敵が現われた時
「ジェネ姉を助けなきゃ!」と言いながら何らかの措置を取って下さい。

「ジェネ姉を助けなきゃ!」
叫び対象となった『ジェネシス・エンジェル』をエネルギーゾーンにリリース状態で置く創造神。

大切な天使を失い、ここが攻め時とばかりにプリンス斉藤が動く。先ずは中央ラインに『地底の楽園』を貼りエルフたちのパワーを著しく上昇させる。しかし動じない創造神。それを待っていたかのように『電脳神の聖地』を張り返し、プリンス斉藤の後ろ盾を潰す。
めげないプリンス斉藤はさらに左ラインにも『地底の楽園』をプレイする。しかし今度は返す刀で同ラインに『廃棄物処理場』をプレイ。指定した種族は「エルフ」。

廃棄物処理場:
このカードがスクエア以外からスクエアに置かれるにあたり、あなたは種族を1つ指定する。このカードと同じラインのスクエアにある指定された種族のユニットのパワーを+3000し以下の能力を与える。『このカードはスマッシュできない。』

ゴゴゴゴ……
プリンス斉藤の身の毛がよだつ。その隙にプランからの『聖騎士ホーリースター』が『電脳神』のお膝元に現れる。
一歩前進に合わせてカウンターで『妖魔の勇者』をプレイしエネルギーを拘束するプリンス斉藤。確実に押されつつも、互いにゆっくりとした試合運び。手札もエネルギーも十分に溜まっている。

左ラインを封殺されたプリンス斉藤。ユニットは全て「エルフ」。『このカードはスマッシュできない。』

プリンス斉藤には秘策があった。
手札には既に1枚は失ったものの、未だその手に輝く鮮緑色の宝石『エメラルド・ソウル』。しかも、2枚。
力強く『妖魔の勇者』は『聖騎士ホーリースター』を踏み潰しに前進する。
スタックで重ねる『エメラルド・ソウル』。パワー10000となった勇者が電脳神の加護を受けた聖騎士ホーリースター8000を踏み潰す。がここはそうはさせじと手札に握った『ロボット3原則』をプレイ。ホーリースターのパワーを11000まで引き上げる。
「まだだ!まだ終わらんよ!」
手札の秘宝。2枚目の『エメラルド・ソウル』を宣言しさらにパワーを13000の高みへと上らせるプリンス斉藤。気貴き指先が勝ちを確信する。
「ロボット3原則は予測済み。さあ、さっきのジェネ姉のように大人しく解決するがいい」
メガネのレンズのその先に、創造神の眼光が鋭く光る。
そっと動く神の手は、一度中央ラインのホーリースターに伸びる。
だがしかし。その手は板上の空を切り、手札に伸びる。
解決ではなく、手札……!
「…もう一枚、『ロボット3原則』を……『ホーリースター』に……。」
2枚目……!!!
品を忘れ思わず立ち上がるプリンス斉藤。軽く見上げながら神が呟く。
「なにか、次はあるかね?」
「くっ………、ありません、スタックを解決します……!!」
うつむき『妖魔の勇者』を墓地に送る。

負けを悟ったプリンス斉藤はYUIGONの使用を宣言した。

  YUIGON プリンス斉藤
●負けそうな時(次のターンで負けてしまう時)
「我らの妖魔の隠れ里もここまでなのか・・・!?」

感情を込めて声を絞り出すプリンス斉藤。追い討ちをかけるように神もYUIGONの使用を宣言する。

  YUIGON 創造神 中村聡
●思惑通りに事が進んだ時
「甘いな。私は3手先まで読んでいるのだよ!」と言う。

この人には勝てない……。プリンス斉藤は最後のYUIGONを使用した。

  YUIGON プリンス斉藤
●負けた時
「済まない・・・っ」

(妖魔の王子になったつもりで。)


CC団「ジェネシス with 試作型-心の悲鳴が聞こえるか!?CHIGIRI:創造神 中村聡 二回戦進出





第4幕へ 第6幕へと続く



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